2013年10月23日(水)

アニメのゆくえ201X→ 第5回
音楽評論家・プロデューサー 冨田明宏氏インタビュー
「新世代アニメ音楽シーンの現在(いま)」

ニメの現在と未来について作品制作のキーパーソンに聞く連続ロングインタビュー企画「アニメのゆくえ201X→」。これまで、オリジナルアニメの隆盛や3DCGの挑戦など、さまざまな変化を取り上げてきました。今回は“アニメ音楽”の変化にスポットを当てていきます。
CDの売り上げ不振を受け変革期を迎えた音楽業界が試行錯誤を重ねている現在、アニメソングは既存の音楽ジャンルの垣根を越えた、今までにない魅力を備えた音楽のカテゴリーとして注目を集めています。
とはいえ、その実態がまだまだ知られていないのもまた事実。アニメソングの面白さ、魅力はどんなところにあるのか? また、現在のアニメソングシーンはどのような盛り上がりを見せているのか? アニメソング専門の音楽誌『リスアニ!』に創刊から携わり、NHKラジオ第一「渋谷アニメランド」のパーソナリティや、「荒川強啓デイキャッチ」のコメンテイターなど、様々な形でアニメソングについての言論活動を行われている、音楽評論家の冨田明宏さんに、アニメソングの“今”についてお聞きしました。シーンを代表する語り手として、また、現役のアニメソングファン代表として、アニソンへの熱い思いを語っていただいています!

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アニメ音楽を語る、ということ

―― まずは冨田さんご自身がアニメソングを語る場を作ろうとされたきっかけから聞かせてください。
冨田 この仕事を始める前は、タワーレコードで洋楽のロックをメインにバイヤーをやっていたんです。タワレコは「とにかく流行っているものは何でも聴きなさい」という社風だったこともあって、色んなジャンルの音楽を聴いていて、その中にアニメソングもあったんですね。元々アニメそのものも大好きだったので、アニソンって面白いなと当時から思ってはいたんですが、まだ表だって標榜するほどにはシーンが温まっていなかった。
―― 時期的にはいつ頃ですか?
冨田 2005年頃ですね。当時は、フジロックにも行くけどコミケにも行く、という忙しい夏を過ごしていました(笑)。
―― 野外フェスで日焼けした姿でコミケに……という感じだったわけですね(笑)。当時のアニソンシーンの雰囲気は?
冨田 過去の作品を聴き返して「これ懐かしいよね、あれが良かったよね」という話をするぐらいでしたね。ちゃんと文章として語らないといけない局面に来たと思ったのは『涼宮ハルヒの憂鬱』がヒットして、主題歌がヒットチャート上位に入ってきたタイミングでした。『ハルヒ』の主題歌は自然にチャートに入ったという感覚があって、アニメソングを語るための熱量を既にシーンが帯びていると感じたんですね。
―― 「自然にチャートに入った」というのは、どういうことですか?
冨田 それまでにもアニメソングがチャートインすることはありましたけど、あくまでもメジャーへのカウンターアクションという部分での話題性で、「俺たちの好きな曲をオリコン1位にしてみんなでメジャーな音楽のファンを笑ってやろうぜ」というようなノリが強かったと思うんです。代表的なところでは、『魔法先生ネギま!』の主題歌だった「ハッピー☆マテリアル」をチャートの1位にしようというネットの動きなんかがそうですね。
―― ありましたね! シングルを複数枚購入するよう、ネットで呼びかけて……。カウンターではない「熱さ」がシーンに生じる背景には何があったのでしょう?
冨田 バックボーンとしてあるのが2005年からスタートした「アニメロサマーライブ」という音楽フェスですね。あのイベントができるようになったという状況がすごく重要だと思っています。それまでアニメソングのイベントといえば、「スーパーロボットもの」みたいにジャンルで区切って、昔の曲を懐かしみながらみんなで合唱するとか、特定のアニメ作品とがっつり組んだファンイベントというかたちでしかあり得なかったんです。メーカーや事務所の垣根を越えて、アニメソングのフェスとしてイベントを開催するなんて絶対に無理だと思われてもいました。でも、そういったある種タブー視されていたことをぶった切って、新しい世代のアニメソングのクリエイターやシンガーたちが一堂に会したイベントをやったら、すごくたくさんの人が喜んだんです。
―― 「アニサマ」の成功が、アニメソングを語る場を作ろうというきっかけに繋がったと?
冨田 そうですね。アニメソングやアーティストに信奉に近い感情を抱くユーザーが1万人くらいいた、アニメソングというものを自分たちが所属している・帰属できる音楽として捉えている人がこれだけいるんだ、「アニメソング」という音楽シーンは既にできあがっているんだ……ということを「アニサマ」が客観的な形にして見せてくれたんです。そうやってちゃんとユーザーがいることがわかった上で『ハルヒ』のような旗振り役になる作品が出てきたということで、ちゃんと評論して、文字化しなければいけないな、という思いが生まれたんですね。
――今となっては不思議に思う読者も多いかも知れませんが、それまではどこか音楽ファンはアニメソングを“隠れて聴く”ようなところがあったと記憶しています。少なくとも、ちゃんと音楽として雑誌などで評価されることはなかったですよね。
冨田 音楽雑誌だとアニメソングというだけで切り捨てられていましたし、アニメ雑誌でも、1ページ1000文字程度のインタビューしか載らない、そもそもディスクレビューのページすらない、というのがほとんどでしたね。だから僕は、ちゃんとアニメソングを語ることができて、みんなに「そうそう!」とうなずいてもらえるような場所が欲しくなって、動き始めたんです。「どうしてもこのタイミングでやらなきゃいけない!」と思ったから、タワーレコードでの仕事の傍らアニメソングについての記事の企画書を書いて、色んな出版社に送りました。そこで反応してくれた雑誌が、「オトナアニメ」だったんです。最初に「オトナアニメ」vol.3で「今聴くべきアニメソング50枚」というレビュー企画をやらせていただいた。昔懐かしいアニメソングももちろんいいけど、そうじゃないんだよ、今はこれが僕たちの主題歌なんだよ……と、僕が肌で感じたことを文字でも楽しんでもらえればと思ったところから始まったんです。そこから発展して、「アニソンマガジン」という雑誌も創刊させたのですが、そのスタッフは現在「リスアニ!」に引き継がれています。
―― 「オトナアニメ」の特集は、アニメソングを音楽的な視点からレビューしていて、新鮮でした。
冨田 そこはかなり意識していましたね。CD1枚につき250文字程度の短いレビューでしたけど、ちゃんと音楽のわかる語り手を選んで書いてもらった。でも「嬉しかった」という意見も読者の方からいただけた反面、やはりそういった書き方、伝え方には拒否反応もあったんですよ。
―― 「拒否反応」ですか?
冨田 「やっぱりアニメソングは、アニメとセットで聴くものではないのか?」というような反応ですね。今では聞き手の意識も変わってきてはいるのですが、音楽的な基準だけでアニメソングを評価することで、アニメソングがアニメ文化から少し切り離されてしまうところも、やはりあるとは思います。アニメ文化から切り離されたアニメソングというのが、在り方として正しいのかどうかは、今でも常に葛藤しながらやっているところでもありますね。だから「リスアニ!」は表紙に必ず描き下ろしの版権絵を使うようにしているんです。ただの「音楽誌」ではなく、「アニメ誌としての側面もある音楽誌」なんですね。

新世代アニソンシーンの誕生

―― やはりアニメソングにおいては、作品そのものの影響はどうしても大きいんですね。
冨田 「作品との親和性の高さ」は、アニメソングを語るときに外せない要素ですね。
―― その点で言うと、J-POPのアーティストがタイアップでアニメソングを歌うケースはどうなのでしょうか?
冨田 僕もまだまだ手探りで考えているところですが、たとえば昨年だと、Galileo Galileiが『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の主題歌を歌った例は、アーティストのファンにも作品のファンにもすんなり受け入れられたように感じたんですね。それは、Galileo Galileiをど真ん中で聴いている世代以降では、アニメに対する抵抗感がいい意味で下がっているからだと思うんです。Galileo Galileiのメンバーたち自身もアニメをすごく好きなんですよね。たとえばドラムの子は『けいおん!』のファンだったりして(笑)。
―― いい話ですね(笑)。逆にアニメファン側に抵抗がない理由は?
冨田 あまりいい言葉ではないかもしれませんが、カジュアルなアニメファンが今はすごく増えていて、とりわけ若い世代にはそういう子が多いんですよ。少なくともその子たちは、昔ほどタイアップソングとして作られたアニメソングに拒否反応はないですね。
―― 90年代はもっとアーティストと作品のミスマッチを感じることが多かったように思います。
冨田 『るろうに剣心』でJUDY AND MARYの「そばかす」が使われた当時は色々と言う人も多かったみたいですね。ただ一方で、リアルタイムで『るろ剣』を観ていた当時の10代――今の20代後半~30代前半のアニメファンは、ちゃんとアニメソングとして受け入れてたりもしますよね。そういった世代間での考え方の違いもあれば、アニメを観ている人たちの全体に寛容さが広がっているところもありそうで、解釈は色々と複合的なんですよね。
―― 現状、アーティスト側からみて、アニメソングを歌うことにはどういった魅力があるんでしょうか?
冨田 アーティスト側から、いわゆる「アニメ枠」が熱望されているというのは、実感としてすごくあります。アニメの本数が2006年をピークに減りつつある一方で、世間的なアニメソングに対する評価や注目度の高さは上がっている。その流れの中で、メーカーさんもアニメの枠に新人をできるだけ投入していきたい流れは確かにあるんです。毎週同じ曲がテレビから流れるのは、それだけですごいプロモーション効果が見込めますし、アニメファンという通常のJ-POPリスナーとは違う新しい層に届くことも、J-POPサイドからすればいいことなんでしょう。そうした重要度の高まりに加えて、90年代の拒否反応を引き起こすようなタイアップ戦略の失敗を受けて学ばれているとも思います。アニメファンの心情をメーカーがきちんと研究されていますね。
―― 音楽業界レベルで、アニメソングに対する態度も変化していると。
冨田 どういうアーティストにどんな曲を書かせたらいいのか? というところで、昔みたいな乱暴な部分はなくなりましたね。メーカーさんの中にもアニメファンが増えていることも大きいです。レコード会社がプロデュースする際に、ちゃんとアーティストにアニメ本編を観てもらって、原作も読んでもらってから曲を書いてもらう、ということをちゃんとやられています。考えてみれば当たり前のことなんですけど、そういった丁寧な仕事の積み重ねが実を結んできているのかなと思います。インターネットなどでネガティブな論評が広まってマイナスプロモーションになってしまったら、アーティストにとって死活問題にも繋がりますしね。
―― 作品を理解して、親和性を高めることがプロモーションに繋がる時代なんですね。アーティストやアニメタイトルとして象徴的な作品は何でしょう?
冨田 J-POP側からアニソンに対する回答として、ここ10年で一番パワーがあったのは宇多田ヒカルの「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」とのタイアップじゃないかと思います。トップアーティストとして活躍中だった宇多田ヒカルが、アニメ作品への理解を歌詞や楽曲で忌憚なく標榜して、音楽作品として主題歌を作り上げて、それをユーザーも好意的に受け止めた。90年代を象徴する大ヒット作である『エヴァ』の新作と、当時J-POPで最も影響力のある存在のひとりだった宇多田ヒカルが、真っ正面からコラボレーションして成功したというのは、今に繋がる流れとして振り返って見るとすごく重要だったんじゃないかと思います。確実にアニメソングの考え方を変えてくれたと思いますね。
――なるほど。作品に付随するという意味では、『機動戦士ガンダムSEED』などTBS土曜6時枠なども大きかったのでは? T.M.Revolutionのような大物アーティストがアニメの主題歌を全力で手がけたことの影響は少なくなかったような。
冨田 T.M.Revolutionの西川貴教さんも、元々すごくアニメ好きだったんですよね。『SEED』に関しては、福田己津央監督が西川さんに直接お会いして依頼されたとか。そのときに、西川さんをモデルにしたキャラクターを作中に登場させるというお話を監督がされて、アニメ好きで「ガンダム」シリーズもお好きだった西川さんは、「そこまで言っていただけるなら」ということで、作品のイメージにご自分を限りなく近づけるという手法で主題歌を作られたと。一方で、西川さんの例とは逆に、アニメソングからメジャーへの道を歩む現象もあったんですよね。90年代後半くらいから、アニメファンがこっそり楽しんでいたアーティストが、メジャーな場に出てくるようになったんです。
―― 例えばどういった方ですか?
冨田 特に言えるのは、菅野よう子さんですね。活動初期の頃からすごくいい劇伴音楽を作られていて、坂本真綾さんのプロデューサーとしても一流の仕事をされていたにも関わらず、最初期は軒並みCDが売れていないんですよ。それでも、アニメソングやアニメのファンからすると、大切なクリエイターだったわけです。表には出て来ない、狭い世界かもしれないけれども、ファンたちは思いを育てていた。狭い世界だからこその「これが俺たちの文化だ!」という意識をユーザーが共有できていたところもあって。
―― それが今では、紅白をはじめNHKで引っ張りだこになるほどの大作家になられているわけですよね。アニメソングの世界で、菅野さんのような、特異性のある音楽が生まれてくるルーツはどこにあるのでしょう?
冨田 『R.O.D -READ OR DIE-』や『ベン・トー』などの劇伴を手がけている岩崎琢さんとお話する機会があって、そこで気づいたことがあったんです。岩崎さんと菅野さん、あと、『Fate/Zero』の梶浦由記さんはほぼ同世代で、80年代に日本で起こった、ワールドミュージック(民族音楽)や、ピーター・ガブリエルに代表される民族音楽の影響下にあるロックのムーブメントをくぐってきているんです。ただそれは世代的な物の見方で、菅野さんはそういう文化とは無縁で天然な部分もかなりあるんですけどね(苦笑)。つまり、最もスノビッシュな音楽を集める文化発信基地だった頃の六本木WAVE1を体験していて、そのあとに起こった、バブル期の喧騒も横目に見てきている。バブルの頃の日本というと、過剰でどぎついイメージがありますけど、お金があったから気持ちも寛容で、いろんな文化を発信できた時代でもあるんですよね。世界で500枚も売れない音源を「これが世界の音だ」と売り出せていたような時期。そこで青春を過ごされた音楽家たちは、すごく雑食なんですね。梶浦さんも少し特別で、彼女は少女時代をドイツで過ごされていて、ダイレクトにヨーロッパのワールドミュージック・ブームやニューエイジ・ブーム、スティーヴ・ライヒ、コクトー・ツインズらが所属した4ADと言ったマニアックなインディー・レーベルのロックを通過されていたそうですが。
―― なるほど。その雑食な嗜好は、日本のアニメ作品が持つ特異性にもつながる部分があるような。
冨田 日本のアニメーションは何でもありですからね。アニメ作品として成立していれば、日本の伝統文化に乗っ取ることがかならずしも求められない。文化背景を背負わなければいけない傾向のある欧米のアニメーションとは違うところですよね。そういったアニメーションの自由な環境が、菅野さんをはじめ優れた音楽作家を自由にのびのびと活動させることができたんですね。岩崎さんは「極東文化のいい加減さ」とおっしゃっていたんですけど(笑)。今でこそ日本のアニメーションは世界にいろんな影響力を持っているけれど、我々自身は何の伝統文化も持ち合わせなくていい、明治時代にそういったことを捨ててしまった人種であるとおっしゃっていて。だから、アニメソングとして気持ちいい文法さえ合っていればいい。作品の物語や設定、キャラクターに合致してさえいれば、どんな音楽でもいい。そういったアニメの寛容な部分が、音楽と影響しあっているんじゃないかと思いますね。例えば『ベン・トー』では、フリージャズの曲もあればハードコアの曲もあって、民族音楽調のものもポリリズムを使った曲もある。そういった楽曲が、「半額弁当を奪い合う」というお話の劇伴として使用されて、評価されている。現象として本当に面白いですよね。
―― そういえば『キルミーベイベー』の「キルミーのベイベー」に驚かされたんですよ。音楽好きのツボを押さえた曲なので、書いている人を調べてみたらEXPO2で、演奏にはウンベルティポの今堀恒雄さんも参加されているという。
冨田 「本物」な人たちが作られたアニソンですよね(笑)。『ベン・トー』にしても、ドラムは吉田達也3さんですし。「本物」をいきなり連れてきてもうまくハマるという、それこそがアニメの寛容な部分だなと思いますね。ただ、寛容さがある反面、文法は決して間違えられないという、制約が厳しい部分もあるので。1分29秒という尺もそうですし、主題歌としての意味を持たせなければいけないし。そこがうまくできていないと、ユーザーも説得力を感じてくれない。
―― そこがまた、アニメソングを考える上では難しいですよね。たとえば、冨田さんがアニメソングとしての「文法」をうまく押さえていると感じた最近のタイトルを挙げていただけると、「文法」というものがイメージできるのかと思うのですが。
冨田 最近の作品だと『Steins;Gate』のOP曲「Hacking to the Gate」は良かったですね。原作ゲームを遊んだ方は主題歌の歌詞にいろんなキーワードが散りばめられていることに気付くんですが、アニメ版から入った方には最初は何のことかさっぱりわからない。でも物語が進んでいくと、「ああ、こういうことだったんだ」とわかってくる。しかも2コーラス目は終盤の物語の展開に合わせてあって、23話でいきなりOPで使われる箇所が変わるんですよね。そういった作品の演出との合わせ方がすごいと思いましたね。

進化するアニソンアーティストたち

―― J-POPとアニソンの関係、劇伴作家・作曲家とアニメの関係を伺って来ましたが、ここからは現在のアニソンを中心に作品を発表するアーティストについてのお話も伺いたいと思います。代表として『魔法少女まどか☆マギカ』などの主題歌を手がけているClariSについてお聞きしたいのですが、そもそも彼女たちのデビューには冨田さんも関わっていらっしゃいますよね?
冨田 そうですね。「リスアニ!」の創刊時に、評論などのいわゆる二次情報の分量が多いと、お客さんはそこまで喜ばないという読みが「リスアニ!」スタッフたちの中にあったんです。そこでインタビューなどの一次情報を増やすための手段を考えたときに、コンテンツそのものを作ることが必要だと思ったんですね。そこで、アーティストを雑誌から発信して、読者と一緒に盛り上がっていこうと思って始めた企画から、偶然ClariSが生まれたんです。
―― 発掘のきっかけはどういったことなんですか?
冨田 彼女たちがニコニコ動画にアップしていた動画からです。アニメソングのカバーをよくアップしていて、「中学生です」と言っているのに異常に歌がうまくて。コンタクトを取ってみたら、本当に北海道に住んでいる普通の女子中学生で驚きました(笑)。アニソンのほかにkzさんの楽曲で「歌ってみた」をやっていたので、それなら実際にkzさんに曲をお願いするので、オリジナルで歌ってみませんかと、「リスアニ!」副編集長の西原が声をかけたところがスタートでしたね。で、雑誌に付けたその曲を聴いて下さったアニプレックスのプロデューサーが、ちょうど中学生が主人公の企画を仕込んでいるから主題歌にどうだろう? とお話をくださって、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の主題歌に抜擢されて現在に至る……という流れです。
―― 「リスアニ!」がプッシュしているアーティストには、元Girls Dead Monster(アニメ『Angel Beats!』の劇中バンド)のLiSAもいますよね。彼女の存在も今のアニメソングを語る上では大きいと思いますが。
冨田 そうですね。彼女は小学生の頃から歌手を目指していたんですけど、志半ばで一度挫折して。アヴリル・ラヴィーンの音楽と出会ってバンドに開眼してからも、地元でのバイトしながらのバンド活動に始まって、バンド解散、単身での上京、再びバンドを組んだもののチケットノルマのためにバイト漬けの日々を送る……といった、バンド経験者が味わう苦労はひととおり経験しているんですよ。絵に描いたようなバンド少女です。
―― 今時珍しいくらいの苦労話ですね……。
冨田 そういった経験が、昨年リリースしたミニアルバムの歌詞に全部入ってますね。僕のラジオに出てくれた時、当時のことを涙ながらに話してくれました。そんな彼女がGirls Dead Monsterとして、ユイとして歌う、というところに意味があったんですよね。
―― 劇中のキャラクターと本人の心境がシンクロしていたと。
冨田 とはいえ、最初はもちろん、ユイとして歌った曲をLiSAとして歌って、もし拒否されたらどうしようかと悩みもしたみたいです。でも蓋を開けてみたら全然そんなことはなくて、LiSAの存在を受け入れてもらえた。ミニアルバム発売時のツアーで、「一番の宝物」を歌うときに自分の半生がオーバーラップして、よく感極まって泣いていたんですが、そんな彼女の涙を見て、Girls Dead Monsterのユイのファンだった皆さんが、LiSAのファンになっていった、というところもあると思います。
―― キャラクターソングから生身のアーティストの曲へとライブを通じて変化していくような。
冨田 まさに、その感覚ですね。キャラクターソングを超えた、新たな物語が始まった瞬間があったんだと思います。それは周囲が演出できるものではないですし、本当に彼女の地力ですよね。彼女自身は特にアニメソングシンガーだとは名乗っていませんが、その力を発揮するきっかけをくれたということで、アニメソング業界に救われたという思いも強くあると思います。
―― でも、LiSAは成功しましたが、アニメソングでブレイクした後に、アニメソングから自立した形でアーティストとしての人気を得ていくのは、難しいですよね。
冨田 そこは、メーカーを含めた皆さんが、血反吐を吐くほど考えているところだと思います。アニメ主題歌というタイアップでブーストがかかったことに感謝はしつつも、そこに囚われ過ぎていると仕事がこなくなるわけですから。いいタイアップをもらうことや、そこで結果を出すのもすごく大事なんですが、新人アニソンシンガーも1、2年したら新鮮味も薄れてきますし、タイアップ自体が回ってこなくなる。そうなったときが一番厳しいですよね。アニメ主題歌でデビューするアーティストは今また増えてきましたけど、その1曲で消えてしまう方が依然として多いんです。そこから先につながって伸びていくのは、本当に難しいですね。
―― 最近では、声優を担当されている方が担当するといった、キャラクターソングが主題歌になるケースも多いですよね。『化物語』『アマガミSS』など、ちゃんとエピソードに沿って楽曲も用意されていて。
冨田 『化物語』は見事でしたよね。どれも作中の台詞のような歌詞で、さすがmegrockさんだなあと思いました。『アマガミSS』も、元々渋谷系のクリエイターが手がけたこともあって、いいポップスでしたね。渋谷系の系譜はアニメソングにすごく影響を与えていて、あの時代のいい部分を今のアニメソングに落とし込みたいという方はすごく多いんです。そうしたこだわりをもって作り込むといい結果になるんだなあと思います。
―― キャラクターソングが主題歌になる手法が多いのは、作品との親和性が容易に演出できるという理由が大きいんでしょうか?
冨田 作品との親和性はもちろん生まれるのですが、根幹にあるのは「中の人に歌わせたほうが売れるから」というビジネス的な側面もやはりあるとは思うんです。声優さんの人気にあやかる部分ですね。その場合は、作品の内容と楽曲の親和性だけではなく、声優さんとユーザーとの親和性が重要なわけですね。枠組みの部分というか。声優さんが好きでアニメを観るファンの方も多いので、それならば声優さんに歌ってもらおうという。声優アーティストというジャンルも長い年月をかけてようやく文化になってきたところですが、単純に音楽文化として見るならば、まだまだだとも思いますね。
―― キャラクターソングだから喜ばれるというわけではない?
冨田 「このキャラはこんな歌い方しない」という反応もありますからね。『涼宮ハルヒの憂鬱』のときに「長門有希はそもそも歌うようなキャラじゃないよね」なんて声があったんですが、そうした反応は今でもあります。キャラクターが歌うからいいと全てのユーザーが思うわけではないですし、演じる方にも悩みはあると思います。長門役の茅原実里も、「長門有希としてどう歌えばいいんだろう……」という部分で、すごく葛藤したらしいんですよ。真剣に考えれば考えるほど、長門は歌わないんじゃないのか? と思ったそうで。でも長門の心情を畑亜貴さんがちゃんと歌詞にしてくださって、ディレクションもできる限り長門のイメージに近づける形で行なって、結果としてあの形が作り上げられたんです。それが評価されて、彼女の今の活動につながったわけですよね。
―― なるほど。ディレクション等の話が出ましたけれど、キャラクターソングにとって外せない部分には、どういったことがあるんですか?
冨田 以前『薄桜鬼』OVAシリーズ『雪華録』のED曲の制作をやらせていただいたのですが、そのとき痛感したことがあるんです。原作のアイデアファクトリーさんと歌詞についてやり取りしていると、作品のファンの気持ちを理解された、かなり具体的な指示を頂けるんですよ。「この曲の一人称は『僕』じゃなくて『私』だと思います」とか。キャラクターに対する信奉は絶対のものだから、ファンの期待は裏切れない。逆にいえば、お客さんに向けて忠実なものを作っていればちゃんと評価される世界なんですよね。
―― 楽曲をプロデュースするにあたって、ユーザーのことを考えに入れておく必要性が非常に高いジャンルなんですね。
冨田 そうですね。ユーザーは本当にちゃんと見てますし、
聴いてますから。『けいおん!』では、劇中のデスデビルの音源は発掘したテープだということで、ちゃんとテープっぽい音質になるようこだわって作ってあるんです。そういった、ユーザーがニヤっとできる部分があれば間違いはないと思います。ユーザーとの間に不協和音を立てず、どうやって主題歌として成立させていくのか。そこを見失うとキャラクターソングは失敗すると思いますね。

「アニソンらしさ」を求めて

―― 多岐にわたってお話をうかがってきましたが、その上であらためて、今のアニソンシーンにおける楽曲の「アニソンらしさ」についてうかがえますか?
冨田 そうですね……本当に単刀直入に言ってしまうと、水樹奈々さんの楽曲なんかは、まさに「アニソン」と呼ぶ以外ないものですよね。あえて別の表現をするなら「ノリとしてフィジカルな要素を持ったド派手な演歌」とでもいうような、そういったものがいわゆるアニメソングらしい楽曲と考えられているのだとは思います。Elements Gardenが得意とする非常に技巧的で快感度の高い楽曲が、水樹奈々の卓越した歌唱力で歌いこなされていくあの感じは、今のアニソンを象徴する音楽性だと言えますから。一方で、LAMAやschool food punishmentといったJ-POPのアーティストが手がけるアニソンには、そうした「アニソンらしさ」はないですよね。でも、楽曲に「アニソンらしさ」はなくても、ファンにはフラットに「アニソン」と受け取られている。そんな状況があるように思います。
―― アニソンらしい楽曲でなければダメ、ということではない?
冨田 そうですね。そういった曲の「らしさ」よりも重要なのはやはり作品との整合性だと思います。やくしまるえつこが担当した『輪るピングドラム』の主題歌は、OP映像のカット割や演出、色彩感も含めて、彼女の声とマッチングしていましたけど、これが『戦姫絶唱シンフォギア』とだったら作品と曲の一体感は出なかったのではないでしょうか。
―― その組み合わせは想像もつきませんね(笑)。
冨田 つまりは、作品性と音楽性の合致が親和性を生むんですね。『シンフォギア』の厨二感には、水樹奈々のド派手なアニソンがやはり必要不可欠でしょう。神聖かまってちゃんが大亀あすかとコラボした「エリオとかまってちゃん」による『電波女と青春男』の曲も評価が高かったんですが、それも、かまってちゃんの無茶苦茶っぷりと、大亀さんの声優ならではの歌い方のマッチングが自然だったから受け入れられたんだと思いますしね。
―― ところで、アニソンに参入するアーティストというと、最近はボーカロイドP出身のクリエイターも増えてきていますよね。kzさんやsupercellといった、いわばボカロとニコニコ動画から出てきたアーティストとアニソンの関係についてはどうお考えですか?
冨田 実はボーカロイドを含むニコニコ動画のファン層とアニメとは、完全に切り離されていると思っています。アニメを作っている人やアニソンレーベルの人たちも、最近やっと気づき始めたところだと思うんですよね。今まで、ニコニコ動画というプラットフォームに集っているユーザーは大体みんな同じなんだろうという見方をされていて、通常会員だけで2500万人もいるニコ動で知名度があるクリエイターならば、そのままアニメソングに引っ張ってきてもいけるんじゃないかというイメージがあったんです。でもやってみると、数字も伸びない。それどころか批判の方が多かった。
―― ネットユーザーとアニメの親和性は、実は高くはないと?
冨田 kzやsupercellがアニメ主題歌を作っても、ボカロのPがやっているからということで買っている方はほぼいないと思うんですよね。supercellが1stアルバムとして初音ミクをフィーチャーした作品を出したときも、アニメソングファンはそんなに食指が動いていなかったと思うんです。アニメソングファンにとっては、『化物語』の「君の知らない物語」を手がけたことで、初めてアニメとsupercellの音楽が合致したんじゃないかと思います。kzも『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の主題歌を手がけたことが大きかった。かたやボーカロイド好きにとっては、別にアニソンを手がけても「ああ、アニメの方でも活躍するようになったんだ。よかったね。すごいね」という程度なんですよね。そこのファン層は乖離しているのかなと。
―― 「初音ミク」という二次元のキャラクターが挟まることで、アニメとボカロは繋がりやすいように見えるが、そうではない……。
冨田 そうなんですよね。二次元絵でニコニコ動画だし、親和性は高いだろうと思ったらそうでもなかった。
―― すごく不思議ですよね。ニコニコ動画にはアニメネタのMAD動画もすごく多いし、公式配信されているアニメも数万人が楽しんでいる。ユーザーが重なりそうなものですが。
冨田 確かにアニメMADはひとつの文化として成り立っている感じもあるし、それを楽しむ土壌もあるとは思うんですが、「これは違法なもので、本来ならば唾棄すべきもの」という感覚がアニメ・アニソンファンにはあるんじゃないかなと思います。「こっそり楽しむべきもので、胸を張っていいものではない」という感覚というか。
―― アニメファンとニコニコ動画のヘビーユーザーには、明確な意識の違いがある?
冨田 やっぱり本当のアニメファンからしたら「このMAD観ました!」とは言いにくいと思うんですよ。皮膚感覚として、増長させるとアニメ文化が危ないと感じているのではないかと。今はニコニコ動画も本編が上がればすぐに消すという厳しいスタンスを取り始めました。ニコニコアニメチャンネルの配信本数の充実もあって状況が変わってきているとは思うんですけど、まだまだ根底には、そういった視点の違いが大きくあるのかなと思います。

アニメソングのゆくえ

――ニコニコ動画のユーザーとアニソンユーザーは乖離気味ということでしたが、ほかに、たとえば近年目立って見えるクラブカルチャーとアニメソングの関係性はどうですか?
冨田 アニメファンとクラブファンには共通点がありますよね。突き詰めていくと、アンセムがあるということと、シーンの移り変わりがクール毎なのでものすごく早いということ、その2点が大きいのかなと思います。ほかにも、アニメソングの多くの曲が享楽的であるということや、ビート感があって音も凝縮されている、曲をかけるDJとクラブに集まったお客さんたちが共通して熱狂できるものがある、というところ。言ってしまえば、アニメソングはアンセムがすごく作りやすいジャンルなんですよね。あとは、「これって懐かしいよね」という形でアンセムとしてかけられる曲もふんだんにある。
――アンセムのストックが大量にあるジャンルだから、クラブで盛り上がりやすいと。
冨田 例えば、『幽☆遊☆白書』や『SLAM DUNK』の主題歌のような、今のクラブのメインユーザーが幼い頃に観ていたアニメの曲をかけるとすごく盛り上がるんですよね。VJの力も大きい。イリーガルなものも多いので手放しには誉められませんが、壁にお気に入りのアニメが映写されたときの盛り上がり方はすごいですよ。フロアで拝みだしたり(笑)。そういう状況が作れるのは、アニメならではですよね。共通言語としてアニメがあるという。
―― 共通言語としてのアニメ、盛り上がる場の重視という話では、バンドも盛り上がっていますよね。
冨田 実感として、お客さんは「本物」を求めているんだなという感じは強くあります。アニメソングのイベントはものすごく増えて、アニソンフェスと呼ばれる大規模なものも年間に4、5本開催されるようになっている中で、豪華なバンド編成でのライブを目の当たりにする機会も多くなった。そうなるとお客さんも、マニピュレーターが同期で鳴らす音に対して、今までになかった違和感を持つようになるんですよね。アニメソングの音楽ディレクターたちにも「バンドをやりたい」という熱が高まっているように感じます。そういった雰囲気が最近、表に出てきていますね。たとえば、去年のアニサマでは一流ミュージシャンのバンドを2組用意したんです。ライザーでバンドセットごと動かして転換したんですが、ギネス申請ができるんじゃないかというくらい、すごい転換スピードなんですよ(笑)。そこまで技術が高まってしまうくらい、こだわってやっていますね。
―― その強い思いは、どこから生まれているんですか?
冨田 もともとディレクターさんたちは目の前の演奏者がちゃんとバンドの音圧を出して、それにちゃんと乗っかって歌えているアニソンシンガーがいる、という見せ方をしたかったんですよね。そのためにイベントを重ねてリスナーを啓蒙していった結果、お客さんたちもよりリアルな音を求め始めた。ライブでカラオケを使って歌うアーティストに批判こそなくても、寂しいな、残念だな、と思う人たちは多くなっていますね。少し変な話にはなるんですが、フジロックやサマーソニックと同じようなスタイルで音楽を楽しもう、という感じに近づいていると思います。目の前にいるこの人がギターを弾いて、このフレーズを弾いているというリアリティにアニメソングのファンも惹かれるようになったというか。
―― となると、ライブの音質への要求も上がっているのでしょうか?
冨田 アニメソングのファンはもう、どんな音楽フェスよりもPAに対して要求が高いと思いますよ(笑)。先日開催された水樹奈々さんの東京ドームライブはすごく音が良かったんですけど、それは西武ドームでの2度の公演を経験されて、その蓄積が如実に反映されたからだと思うんですよね。アニメソングのファンは、まず第一に声を聴きに来ているので、PAに対する要求が上がるんでしょうね。
―― そもそも最近のアニメソングは音源の音質がすごく良いですよね。
冨田 そこも丁寧な仕事の一環ですよね。ものすごくお金をかけてマスタリングしてます。あとは基本的にProtoolsで作るので、アナログ録音の手法より音域の幅が広いんですよね。
――『けいおん!』なんて、1期と2期で音質がグッと向上していますよね。
冨田 サウンド周りの統括をされていた方がおっしゃっていたんですが、『けいおん!』をきっかけにバンドを始める子が多かったので、その子たちに申し訳の立つようなものを作らなきゃいけないと思った、という側面も大きいみたいです。劇場版『けいおん!』のレコーディングもものすごく凝ってるんですよ。音の抜け方や生のアンプの鳴り方もそうですが、寿司屋で演奏するというシーンではムギちゃんが普段使っているシンセサイザーとは違うということで、わざわざシンセの種類を変えて再現して。さらに寿司屋の音響も考慮したアンビエンスを加えて。そういうところにこだわり始めたというのが、ヒットの要因でもあると思います。お客さんはすごく深く聴いていて、突っ込めばどこまでも突っ込めるんだということがわかって、それに応えることができた、と。
――アニメの演奏シーンの作画も本当にリアルになりましたよね。「バンドもの」でも昔のアニメでは楽器っぽいものを振り回しているだけだったのに、『ハルヒ』の文化祭のシーンでは運指レベルで作画にこだわって、最終的に『けいおん!』に行き着いたような。
冨田 すごいですよね。どの弦が揺れているのかまでわかりますし、正直「アニメーターさん、大丈夫かな」と思いますよ(笑)。やっぱり、アニメーションの映像の向上とアニメソングの進化って切っても切れない関係なんですよね。アニメソングがこれだけ多様化しているのも、アニメの映像表現が広がって、作品として取り上げられる題材も広がったということも大きい……というか、一番影響を与えているのはそこだとすら思いますね。それがなければ、アニメソングはいつまでたってもJ-POPに対して下の、小さな輪の中で遊んでいる人たちの音楽、というだけだったかもしれません。
――冨田さんは、そうした流れを経て、これからアニメソングの未来はどうなると考えていますか?
冨田 まず、今のレベルからクオリティを下げられないでしょうね。少し手落ちがあると痛い目を見る状況になっていて、それはこれからも変わらないでしょう。これはアニメソングを作っている人たちが今一番意識しなきゃいけないことだと思います。
あとは、やっぱりアニソンのユーザーはみんなアニメ作品そのものが好きなんですよ。「リスアニ!」のアンケートを読んでみてもよくわかります。アニソンはやっぱり、いい意味での副産物なんだと。最初にも言ったとおり、僕自身は「アニメと関係なく音楽としてアニメソングを楽しんでいる人たちもいるんだよ」ということを表明して、その文脈で語ってきたんですが。作品にできる限り合わせて作られたアニメソングが「良いアニメソング」で、その良さがちゃんとユーザーにも認められる状況にある。そのうえで、ユーザーの寛容さが作品の多様さを認めている。
だからアニメソングに関しては、今が一番裾野が広がっている時期なんじゃないかと思うんです。色んな楽曲が「アニメソング」という同一のフィールドで語れる状況は、ある種の奇跡みたいなものだと思います。その奇跡が未来にどうなっているかは、正直なところわからないですね(笑)。
―― 素晴らしい未来に期待したいですね。では本当に長時間ありがとうございました!
 

注釈

六本木WAVE

多くの音楽マニアから高い支持を得ていたレコードショップ。1999年に閉店。

EXPO

1987年に結成された松前公高と山口優による音楽ユニット。

吉田達也

ロックバンドRuinsをはじめ、様々なバンド・ユニットで活躍しているドラマー。